【感想】少女パレアナ / エレナ・ポーター

f:id:red13x000:20140816230129j:plain

親切と協力の念をもって生活していればその隣人たちもいつの間にかこちらに同調してくるであろう。こちらが罵り怒り、批判するならば周囲もまた怒りには怒りを返しその上に利息を添えてくる事は請け合いである。悪を予期して悪を求めれば必ず悪を得、善を見出すと信じていれば善を得る(p.198)

 

 

人生をより楽しく有意義に生きる心得が散りばめられてる小説です。
内容も分かりやすく読みやすい小説ですし、自信を持って薦められる本の一つです。


主人公のパレアナは、亡き父から教わった「何でも喜ぶ」ゲームを常に興じている少女。孤児となり、叔母のもとへと引っ越してきたパレアナは、その「何でも喜ぶ」ゲームを町中の人に教え、心を明るくしていくという話。

パレアナの興じている「何でも喜ぶ」ゲームは、私達の生きるうえでも大変に役立つ考え方だと思います。
「何でも喜ぶ」ゲームは、どんな不幸な出来事や事実でも、その中から何か「喜び」を探し出すというゲームです。
一見、自分にとって不幸な出来事というものは、感情に流されてしまえば、ただの不幸で終わってしまいます。しかし、理性を働かせて、そこから「喜び」を見出すこと、またそれを習慣にしようと試みることは大変に大事な事だと思います。

 

もちろん簡単にできる事ではありませんし、喜びを見つけられても、感情の波に押し戻されて憂鬱な気持ちになる事もあると思います。それでも、理性を働かせ続け、物事を前向きに捉えようとする試みを繰り返すことは、少しずつですが着実に自身を成長させてくれるのではないでしょうか。

 

 

少女パレアナ (角川文庫クラシックス)

少女パレアナ (角川文庫クラシックス)